旅行けば千鳥足

北に美味い魚あれば冬に行き、南の焼酎飲みたさに帰省をし、西の良い居酒屋の噂を聞けばしこたま飲み食いをする。そういう人に私はなりたい

【番外編】家飲み19杯目 サッポロビール 新潟限定『風味爽快ニシテ』を飲み解く

旅先では「限定」の二文字に惹かれてしまうもの

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何もしない旅一泊目の夕食後、少し飲みたりなかったので、駅前のコンビニへ。

越後湯沢にはコンビニがあまり多くないのか、時間帯の問題なのか、結構賑わっていました。地方のコンビニはいいですよね、通り一遍等のものだけではなく、その街限定のものが置かれていることもあります。

そこで目に入ったのはとあるビール。ひとしきり呑んだあとに買うのは少し躊躇しましたが、ラベルに「限定」の二文字が。

「まあ、たまの機会だからいいか!」ということで購入したのが、サッポロビールの『風味爽快ニシテ』です。

どんなビール?……の前に

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新潟とサッポロビールの意外なつながり

まず、これがどんなビールなのかは、サッポロビールの歴史を紐解かないわけには行きますまい。

サッポロビールの前身となった「開拓使麦酒蒸溜所」、こちらの初代醸造技師が、ドイツでビール醸造の修業を終えた「中川 清兵衛」氏なのですが、この方が新潟の与板町(現在の長岡市)の出身なのです。氏は日本のビール醸造に尽力し、その結果生み出されたのが、現在の赤星の土台になっている「冷製 札幌ビール」。これがまず1つ目。

その後、開拓使麦酒蒸溜所は官営(北海道庁)札幌麦酒蒸溜所となりますが、それを受け継いで「大倉組札幌麦酒蒸溜所」を開いたのが、これまた新潟県新発田市出身の「大倉 喜八郎」氏。大倉氏は、帝国ホテルやホテルオークラ、大成建設の設立に関与したと言われています。

大倉氏は、渋沢栄一氏などの申し出を受け、事業を譲渡、後に自身も発起人となって現在のサッポロビールである札幌麦酒会社を設立しました。これが2つ目。

 

つまり、新潟出身の両名が技術、経営の両面からサッポロビールの礎を築いたと言っても、過言ではないわけです。

早速味わってみよう!

風味爽快ニシテ 表ラベル

まず目を引くのは、ラベルのメインカラーが赤色ではなく、青色になっていることでしょうか。この落ち着いた青が、名前の通り爽やかな印象を受けます。いつもと違うラベルを目の当たりにして、否応なしに気持ちが高まるというもの。

では、早速一口。

サッポロビールといえば、個人的にはコクの深さだと思っているんですが、アサヒのスーパードライほどではないにしろ、このビールはそれが比較的抑えられているように思います。その代わり、ホップの爽やかさがサッと過ぎていくようです。

この爽やかさを実現するため、麦芽100%ならではの麦のうまみをじっくりと引き出しす「オールインフュージョン製法」や、ホップを2回に分けて添加することで、苦味と香りのベストなバランスを追求し、爽やかなのどごしを実現する「ホップ2段階添加法」が採用されているとのこと。

夏のジメッとした気候にとても合うようにおもいます。

余談ですが、この「風味爽快ニシテ」は、その味を表現した当時の広告文だそうです。名は体を現すとは、まさにこの事かもしれませんね。

これを飲むために新潟へ行くのもアリ……?

ネットで検索したところ、通販をしているところもあるそうなので、直接新潟にいかずとも、自宅で飲むことは可能でしょう。

ですが、やはり地のものはその土地でいただくのが、より新鮮味を感じたり、思い出として深く残る点ではいいのではないかと、私は思う次第です。その土地の、独自の空気の中で飲む一杯は、家で飲む一杯とは違う、特別なものと言えるでしょう。

みなさんもぜひ、旅行先での限定品を楽しんではいかがでしょうか?

本日もご覧いただきありがとうございました!