最近少しずつではありますが街に人が戻ってきていることを実感します。
コロナに対する抵抗感が緩んでしまっているととらえることもできるでしょうが、家に引きこもりすぎると心身ともに悪影響が出てしまうこともまた事実。
人の多いところに自分から行かないとか、人と接するときはマスクをするとか、家に帰ってきたら手洗い・うがいをするなど、自分から身を守る手段をとることが、これから先必要になってきますね。
さて、今回はみずほ総合研究所のレポートについて思ったことを書き連ねていきます。今年の6月1日に公表された
「[みずほインサイト]コロナ禍の観光振興~平日国内宿泊旅行振興が重要~」
についてです。
提言内容としては
- 訪日外国人観光客の増加に期待するのは難しい
- 上記理由により、国内旅行の振興に努める必要がある
- いわゆる「三密」を防ぐため、平日の旅行を推進することが必要
のようです。
もとより日本は内需傾向が強い国。ただ、少子高齢化に歯止めがかからないのは火を見るよりも明らかであるため、外国人観光客を増やすことが一種の命題のようにされていました。ただ、今回の新型コロナの世界的な感染拡大に伴い、これまでのような観光客の増大は見込めず、拡大基調に急ブレーキをかけられた形になります。
そのため、元来、海外への旅行を予定していた人たちを国内旅行にシフトすることで、地方のホテルや飲食店など、観光業へのダメージを少しでも緩和させる必要があるのです。
国内観光客を増やすことはできるのか
国内旅行へシフトしていくための手法はいろいろとあるかと思いますが、その中から
- 価格
- 体験
の2つにフォーカスを当ててみます。
1.価格
旅行の費用として大部分を占めるのが、「移動費」と「宿泊費」です。移動費について、例えばJR北海道だと「7日間連続」という制限があるものの、特急自由席に乗り放題、また、指定席も6回まで乗ることができる「北海道フリーパス」というのが存在します。このような、一定期間自由に乗り降りができる商品を提供することで、旅行の門戸を広げることができると考えます(一応青春18きっぷも似たようなものですが、あれは使用期間が決まっているので除外)。
自分が旅行する際には、ANAの自分で飛行機の時間や空港の場所、ホテルを選べるサービスを使って予約をするのですが、行きの飛行機着陸~帰りの飛行機離陸までの、陸の交通手段を別途手配する必要があります(たまに提供されているものもありますが)。この辺りがワンストップで手配できると、旅のハードルは下がるのではないでしょうか。
2.体験
「なぜ旅行をするのか」というのは人によって様々ですが、その中の一つに『日常では体験できないことを体験したい』というものがあるのではないかと思います。 いくら他所に行っても、いつもと同じようなことをしていると、結局いつもと変わらない……と思ってしまうもの。だからこそ「知らないところに行っていつもと違うことをする」ために旅行に行くのではないでしょうか。
よって、例えば都会から地方へ旅行に行く人へのプランとして、ここでしか体験できないことを提供することが必要なのではと考えます。個人的には蛍見てみたいですね、ホタル。
現在でも182の国・地域が日本からの渡航者や日本人に対して入国制限措置をとっており、しばらくはこの状態が続くものと思われます。が、海外旅行を計画していた人を国内旅行にシフトさせるのは十分可能であると言えるかと。
平日旅行を当たり前にするためには
提言の中には平日旅行を振興する必要があるとも書いてあります。
海外旅行が国内旅行にシフトして、結果、国内旅行者数が増加したとしても、一般的な休日である土曜、日曜に集中して往来が行われたとしたら、それこそ意味がありません。満席の新幹線、人でごった返したパーキングエリアなどなど、コロナウイルス感染者が増えてくれと言っているようなもんです。
そのため、土日だけではなく、平日の旅行が当たり前になる必要があります。
分散してくれれば、感染のリスクは少しでも抑えられるかと思いますし、営業期間中にコンスタントに観光客が見込めるようになれば、働いている側としても安心感につながるでしょう。
ただ、そのためには、働き方を変える必要があるわけです。
皆さんも聞いたことがあったり、実際に経験したことがあるやもしれませんが、有給休暇が取りづらかったり、取るということ自体ができなかったりする人たちも多かれ少なかれいるかと思います。有給取得の拒否って基本的にできないんですが、それは横に置いておいて。
労働基準法の改正に伴い、有給休暇を5日取得する義務が企業側に課されましたが、企業側が勝手に時期を指定するという、有給休暇の前提ガン無視の事例も聞いたことがあります。
まずは「有給休暇をスムーズに取得してもいい」という意識を経営者側・労働者側双方が持つ必要があるでしょう。
また、労働者側も、いかに仕事を効率的に、スムーズに終わらせるかを念頭に置く必要があります。ずるずる仕事をしていては、有給も減ったくれもないと個人的には思います。
今後はコロナとの共生スパンが長期に渡る前提で生活していく必要があります。
【月~金は仕事をする日、それ以外が休む日】という、これまでの常識の転換期にいるのだと、そう思わざるを得ません。
今回は以上です。
読んでいただいてありがとうございました!