旅行けば千鳥足

北に美味い魚あれば冬に行き、南の焼酎飲みたさに帰省をし、西の良い居酒屋の噂を聞けばしこたま飲み食いをする。そういう人に私はなりたい

家飲み20杯目 岩の原ワイン『深雪花』を飲み解く

皆さんワインお好きですか?

こう言ってしまっては身も蓋もないんですが、自分はワインを殆ど飲みません。呑んでも白ワインです。

赤ワインはタンニン由来の、あの渋みがどうしても受け付けません。

さて、今回越後湯沢への旅のついでに、パートナーからワインを買ってきてほしいとの司令が。ワインの知識がとんとないものですから、何を買っていけばいいか見当もつきません。

とりあえず、旅行に来ているのだから、地のものを買っていかないとということで、土産物屋の店員さんにあれこれ聞き、ようやく一本のワインを選ぶことができました。

それが今回の「岩の原ワイン『深雪花』」というわけですな。

醸造元「岩の原葡萄園」とは

岩の原ワインは今回旅行した湯沢町から80kmほど離れた、上越市の岩の原葡萄園で作られたワインです。なので、厳密に言えば地のワインではないわけですが……まあ同じ県ということでご勘弁を。

岩の原葡萄園は、日本のワインぶどうの父と呼ばれる川上善兵衛氏によって創設されました。氏は勝海舟から薫陶を受け、ワインぶどう造りに情熱を注ぎ、実に20種類以上の、その地に適した銘柄を世に送りだしてきました。まさに、現在の日本ワイン業界の礎となった方と言っても過言ではないわけです。

また、酒造りで必要となるものの一つに、温度管理があるわけですが、それはワインも同様です。温度が高すぎることで理想的な味から遠ざかってしまったり、また、貯蔵・熟成の際にも、温度が高いことで熟成が進みすぎてしまうことで、味わいが損なわれてしまうこともあると言われています。

川上氏は、良質なワインを造るため、温度管理に雪を活用、冷却設備の無い時代に、ワイン熟成庫に雪室を併設し、雪を保存し雪による冷却を実現したといいます。

氏の並々ならぬ情熱が、今日の日本のワイン製造につながっているわけですね。

www.iwanohara.sgn.ne.jp

今回購入した深雪花に使われているぶどうも同様であり、氏の交配したマスカット・ベーリーAが使用されています。

写真:深雪花(赤)のボトルラベル。陶芸家 齋藤三郎氏が描いた雪椿が印象的です。

まずは、表ラベルから。和紙のような風合いのラベルに、赤い花がよく映えています。これは上越の地に咲く可憐な雪椿をイメージして、陶芸家である齋藤三郎氏が描かれたものとのこと。

外装はそのへんにして、早速一杯いただいていきましょう。

グラスへ注ぐ。ぶどうの色素が豊富でないことに由来するのか、鮮やかなルビー色または赤紫色

グラスに注いでみると、落ち着きすぎていない赤がいいですね。個人的には沈んだ赤色はどうも渋いというイメージが強いので、この程度の赤色だと、そこまで渋くはないんじゃないかと期待が持てます。

一口飲んでみると、思った通り、渋みはそれほど強くなく、苦手な私でも十分美味しくいただくことできました。味わいに関しても、甘みが若干前に出てきているように感じます。このあたりは、使用されているマスカット・ベーリーAに由来するものかと思われます。

今回は冷やさずに、常温で飲みましたが、冷蔵庫で冷やすことで、今以上に飲みやすくなるのではないかと思います。

まとめ:赤ワインを飲み慣れていない方でも楽しめるワインでした

いかがでしたでしょうか?

赤ワイン特有の渋みが抑えられた一杯でした。あの渋みが苦手でワインを敬遠している方も、楽しむことができるのではないかと思います。

なお、岩の原葡萄園さんはオンラインショップも開設されていますので、そちらから今回レビューした「深雪花」も購入可能です。

もしワイン通の方で「このワインは苦手な人でも楽しめるんじゃないかしら」という一杯をご存じの方は、ぜひとも教えていただけると幸いです。

 

今回も読んでいただき、ありがとうございました!

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